2009年03月30日(月)
容疑者Xの献身
テレビドラマ『ガリレオ』がスクリーンに.テレビドラマは結構面白かったので,映画も面白いかなと期待して観てみました.
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以下感想.
紛れもない駄作.テレビドラマの映画としても,単体の映画としても,中途半端.消化不良.
テレビドラマの映画として観た場合,テレビドラマとの関係性が希薄.福山雅治と柴咲コウのやりとりってのもテレビドラマでは面白い要素になってたと思うんですが,その部分もそんなに強調されず.福山雅治自身の役は天才物理学者ってところの意味も,テレビドラマで作り上げたあのキャラクターも,全然いかされていない感じ..柴咲コウの役にいたっては,映画では少なくとも必要ないのでは?などなど酷評が続いてしまいます.まぁ,映画に繋げるためだけとしか思えないテレビドラマのスペシャル版の存在の方が,よっぽど酷かった気もしますが(笑).
単体の映画として観た場合,前述のように中途半端な存在になっている福山雅治の役があるためか,これまた消化不良.犯人(この映画においてあまり意味はないですが,念のため役者名は出しません)が非常にいい演技をしているのに,福山雅治の演じるキャラクターとのバランスがいまいちに感じられてしまう.福山雅治演じるキャラクターが,ドラマの延長線上にしてはそのキャラクターを引きずっておらず,かといって映画だけの独自のキャラクターにもなりきれていないように見えて,軸が定まっていないように感じられてしまった.これは,福山雅治の演技の問題ではなく,ドラマの延長のキャラクターを観客(少なくとも僕)が期待あるいは想像してしまったのが原因かもしれない.
自分は原作の小説を知らないのですが,今回の映画で描かれたストーリーを映画にするのであれば,犯人側を主人公にして,福山雅治をその犯人を追い詰める強烈なライバルにしたてあげて撮った方がよかったのではないかと.『逃亡者』における,ハリソン・フォードとトミー・リー・ジョーンズのような関係で作れば,結構観られる作品になってたんじゃないかと思う次第です.
と,酷評です.Blu-ray版なんか買うんじゃなかった.